磁気泳動表示装置に関して(2)
先月投稿した「磁気泳動表示装置に関して」の続きになります。
磁性粒子は黒いため、磁性粒子を使う磁気泳動表示装置は黒の表示しかできないようにも思われます。
しかし、赤と黒の表示を可能とすることには成功しており、以下の商品が販売されていました(なお、現在はいずれも生産終了しているようです)。
〇PILOT(パイロット)社 MemoleBR
〇PILOT(パイロット)社 JIKKY SUPER LIGHT BR
2色表示の磁気泳動表示装置に関する技術については、複数の特許出願がされています。
一例として、特許4650955(特許権者:株式会社パイロットコーポレーション) を詳しく見てみましょう。

特許4650955 図1より
≪パネルの構成≫ 表裏が異なった磁極(N極、S極)を有する微小磁石(2)の表裏を、それぞれ異なった色に着色(黒、赤)したものを、微小磁石(2)の表裏の色とは異なる色(白)をした分散液体(3)に分散させて表示パネルを作製します。
≪黒表示の方法≫ 表示パネルの表面板(10)側から筆記用磁石(5)のS極でパネルの表示面を掃くと微小磁石が裏面板(11)側から表面板(10)側に泳動しつつ、N極面がパネル表面に並びN極面の色(黒)が視認可能となります。
≪赤表示の方法≫ N極の反転磁石(6)でパネルの表示面を掃くと、微小磁石のS極面がパネル表面に並びS極面の色(赤)が視認可能となります。
≪消去方法≫ 裏面板(11)側から消去用磁石(4)により走査し、微小磁石(2)を裏面板(11)側に泳動させ表示を消すことができます(すなわち、表面板(10)側からは分散液体(3)の白色のみが見えるようになります)。
従来、黒のみの表示しかできなかった磁気泳動表示装置を、改良して黒・赤の表示を可能とする技術でした。
技術の正常進化と言えるでしょうか。そして、本技術も特許の取得によって保護されているものと推察されます。
<参考>
[1]特許4650955


